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【今月の映画】東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
大都会・東京に灯る小さくて温かな家族の姿
総面積約2,187平方キロ、人口およそ1,300万人。世界で最も人口が多い都市圏であり、日本の中心地である東京。毎年多くの若者たちがこの街に夢と希望を抱いてやってきては、理想と現実の中で胸を高鳴らせ、戸惑いながら日々を過ごしているが、九州からやってきた母と息子もまた、そんな東京にさまざまな思いを抱きながら暮らす2人である。


主人公のボクと、母、そして父との約40年にわたる家族関係を描き、200万部を突破したリリー・フランキー原作の『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』。これまでドラマ化されること2回、舞台化とさまざまな形で描かれ社会現象を巻き起こしてきたが、映画版ではオダギリジョー、樹木希林という実力派を配し、作者リリー・フランキーの物語ではなく、観客1人1人の“ボク”の物語として心に刻まれる物語へと仕上がった。


観る者によって胸によぎる想いは様々だろう。母を亡くした人は在りし日の思い出を。離れて暮らす人にとっては、自らの距離感を。一緒に暮らしている者にとっては、近すぎてわからない母の想いを感じ取れるかもしれない。ぬか床を混ぜる母の背中、「オカンのことは心配せずに頑張りなさい」と旅立つ息子を励ます手紙…。愛情深さゆえに、ときに家族に煙たがられる母という存在を、過剰な演出を避けサラリと描いたことで、私たちの胸にはオカンの無償の愛や、母を想う息子の思いがじんわりと沁み入ってくるに違いない。


大都会・東京のシンボル、東京タワーは、ボクとオカンの生活の終着点として登場する。昭和33年。皇太子ご成婚、長嶋茂雄の巨人軍入り、力道山の活躍と高度成長期真っ只中のこの時代に世界最大のテレビ塔として建設された地上333メートルの鉄塔は、まさに東京を代表する建造物。残念ながら2011年のデジタル放送移行に伴い、東京タワーは主な役割を隅田川のほとりに建設される東京スカイツリーへ譲ることになるが、昭和から平成を見つめてきたこのランドマークは、これからも東京のど真ん中で街を明るく照らし続けることだろう。


早いもので、家族や親戚が一同に会す年末年始はもうすぐそこだ。普段なかなか会えない人たちが集まるこの機会に、改めて大切な人と過ごす“当たり前”の幸せをじっくり噛みしめてみるのもきっと悪くない。
ロケ地・東京タワーの魅力

1958年(昭和33)に建てられた高さ333メートルのテレビ・ラジオの電波塔。地上150メートルの大展望台と、地上250メートルの特別展望台からは、東京の街はもちろん、富士山や筑波山なども一望できる。また、施設内には水族館やレストランも併設されており、大人から子供まで楽しめるスポットとなっている。季節により変化するライトアップも見どころ。

●住所:東京都港区芝公園4-2-8
●Tel:03-3433-5111
●営業時間:9:00〜22:00(施設により異なる)
●料金:大展望台:高校生以上820円、小中学生460円、幼児(4歳以上)310円/特別展望台:高校生以上1420円、小中学生860円、幼児(4歳以上)660円
●休業日:無休
●URL:http://www.tokyotower.co.jp/333/index.html
●アクセス:首都高速都心環状線芝公園出口より7分
オカン、ありがとうね。
Staff&Cast

監督:松岡錠司
出演:オダギリジョー/樹木希林/内田也哉子/松たか子/小林薫 他

Introduction

200万部を超えるベストセラーとなったリリー・フランキーの自伝小説『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』を、映画化。監督は、『さよなら、クロ』の松岡錠司。原作者自らの幼少時代から最愛の母との永遠の別れまでを、“ボク”と“オカン”の強い絆を中心に、2人を取り巻くさまざまな人々との温かい触れあいとともに描いている。だらしない、ごく普通の男である“ボク”を静かに演じるのはオダギリジョー。その息子と一緒にいられることの喜びを噛みしめながら、やさしく、ときにユーモラスな佇まいで暮らす“オカン”に名女優、樹木希林。そしてその“オカン”の若き日を樹木希林の実の娘である内田也哉子が演じている。さらにダメな父親である“オトン”に実力派の名優、小林薫、“ボク”の彼女役に松たか子と、そうそうたるメンバーが顔をそろえている。

Story

1960年代、ボク(谷端奏人)が3歳の頃、オトン(小林薫)の家を出て、オカン(内田也哉子)はボクを筑豊の実家に連れ帰った。オカンは妹の“ブーブおばさん”(猫背椿)の小料理屋を手伝いながら、女手一つでボクを育ててくれた。1980年代、憧れの東京に出て美大生になったボク(オダギリジョー)は、ナウいヤングにもなりきれず、ただ自堕落な日々を送っていた。1990年代、溜まってしまった借金を返すため、何でもかんでも仕事を引き受けているうち、ボクはいつの間にかイラストレーター兼コラムニストとして食えるようになってきた。「東京に来たらいいやん。」と、遠慮するオカン(樹木希林)をボクは東京に呼び寄せた。15の歳でオカンの元を離れてから15年、ボクとオカンは東京の雑居ビルで、また2人で暮らすことになった…。

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
・発売日:発売中
・発売元・販売元:バップ
・価格:¥5,040(税込)
・(C)2007「東京タワー〜o.b.t.o」製作委員会


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