車の運転が好きな方なら、ドライブのお供のBGMにもこだわりがあるだろう。訪れる場所や季節によって、BGMを選ぶのもおもしろい。例えば、落ち着いた秋の風情を楽しむ旅なら、ジャズはいかがだろうか。今回ご紹介する映画「スウィングガールズ」を見れば、きっとあなたもジャズをBGMに、のどかな秋の田舎道をドライブしたくなるだろう。 映画「スウィングガールズ」は、東北の田舎で退屈な夏休みを過ごす女子高生がビッグバンドを組み、ジャズ演奏に挑戦する青春ストーリー。映画の撮影は、山形県置賜(おきたま)地方で全編ロケが行われた。 置賜地方は、山形県南部の3市5町(米沢市、南陽市、長井市、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町)からなる自然豊かな地域。美しい田園風景や史跡、温泉、かわいらしいローカル列車など、素朴な見どころが満載だ。 上杉謙信の城下町としても知られる米沢市では、市内の商業施設や交差点、川原などで多くのシーンが撮影された。例えば、主人公たちが田んぼで汚れた制服やルーズソックスを洗うシーンは、市内を流れる鬼面川の川原で撮影。野球部の応援に駆けつけた野球場は、米沢市営野球場で撮影されたという。 |
また、劇中で印象的な列車の中での演奏シーンは、南陽市・長井市・白鷹町を結ぶローカル列車「フラワー長井線」で撮影された。置賜地方ののどかな車窓風景が楽しめる同列車は、方言で観光ガイドを行う名物車掌がいることでも知られており、東北の田舎の雰囲気を満喫できる。ドライブの途中で立ち寄るにもお勧めのスポットだ。 劇中では「ジャズやるべ!」と張り切る主人公たちのセリフも、全て置賜弁で描かれている。田舎ののどかな風景と、素朴で明るい女子高生たちの姿が見事にマッチした本作は、軽快なジャズの余韻と、ちょっぴり懐かしい温かな気持ちを残してくれる秀作だ。 行楽日和の秋晴れも多いこの季節。ジャズをBGMに、少し遠出をしてドライブに出かけてみてはいかがだろうか。秋風に揺れる木の葉のスウィングと、ジャズのリズムがきっと軽快なドライブを演出してくれるはずだ。 |
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監督:矢口史靖 映画『ウォーターボーイズ』の矢口史靖監督と製作チームが贈る、笑えて泣ける痛快エンタテインメント。とある田舎町で暮らす女子高生たちが、ひょんなきっかけからビッグバンドで演奏するハメになり、奮闘しつつ、いつしかのめり込んでいく様を描き出す。主役のトラブルメーカー・鈴木友子役を演じるのは、NHK朝の連続ドラマ『てるてる家族』で一躍有名になった上野樹里。また、その相手役、気の弱い男子生徒・中村拓雄を、03年度ジュノンスーパーボーイコンテストでグランプリを獲得した平岡祐太が演じている。さらに、数学教師・小澤忠彦役に竹中直人、JAZZを教える音楽教室の先生役に日本のJAZZトロンボーンのトッププレイヤーでもある谷啓が扮するなど、個性豊かなキャストが集結した。 東北地方の片田舎にある山川高校のブラスバンド部員たちは、高校野球予選の応援に行くため、バスで球場へと向かっていた。一方、教室では落ちこぼれの女子13人が、数学の補習授業をダラダラと受けていた。その中のひとり、鈴木友子(上野樹里)の提案から、ブラスバンド部員にお弁当を運ぶことになった13人の女子高生たち。しかし、長時間直射日光を受けたお弁当によって、ブラスバンド部員たちは、次々と腹痛を起こして入院することになってしまう。唯一、お弁当をつまみ食いされたために難を逃れた中村拓雄(平岡祐太)は、渋々「即席ブラスバンド」を結成しようと試みる。だが、参加したメンバーといえば、またもや補習をサボるために集まった13人と、ちょっと変わった女子3人の計16人、拓雄を入れてもたったの17人だった…。 |
『スウィングガールズ スタンダード・エディション』
・発売日:発売中・発売元:フジテレビジョン/アルタミラピクチャーズ/電通 ・販売元:東宝 ・価格:¥3,990(税込) |