がむしゃらで思い切った行動ができるのは若者の特権だ。大人には危なっかしく映るかもしれないが、それがさまざまな人や物事に勢いを与え、いい結果を生む場合も多い。『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』は、高校生たちが書道を通して町おこしをしようとする、実話に基づいた映画である。 |
四国中央高校・書道部の部長である里子は、父親が書道家で、書道展で賞をもらったこともある腕前。しかし、書道は個人でやるものと教わってきた彼女は、同級生の「団体戦で賞を取りたい」という言葉に耳を貸さず、ただ黙々と書き続けていた。そんな中、臨時教員として赴任してきた池澤が書道部の顧問に。来て早々、彼は校庭で音楽に合わせ、大きな紙に部員募集の言葉を書くというパフォーマンスを披露する。これに衝撃を受けた書道部の清美は、実家の文具店の閉店セールでやってみたいと里子たち部員を巻き込むが…。里子を演じたのは成海璃子。書道のシーンは出演者が実際に書いており、作品の見どころのひとつとなっている。 |
映画の撮影は、物語の舞台でもある愛媛県四国中央市で行われた。清美が1人で書道パフォーマンスの練習をしているのは、小高い丘陵にある三島公園。ここからは「日本一の紙のまち」の象徴でもある製紙工場など、街を一望することができる。また、春は500本もの桜がこの場所を彩り、秋には美しい紅葉が楽しめる。子供が遊べる遊具もあるので、年代を問わず人々の憩いの場所となっている。 |
また、「日本一の紙のまち」を知るのにうってつけなのが、紙のまち資料館だ。もともと四国中央市は良質の書道用紙の生産で栄えており、現在も紙製品出荷額全国1位を誇っている。この資料館では紙の歴史や製造工程が分かるだけでなく、手すきの和紙や、和紙を使った人形を作ることができる。さらに毎年7月にはこの近くを会場に「四国中央紙まつり」が行われ、同じ日には映画に登場した書道パフォーマンス甲子園が開催されている。
伝統を守り、街に再び活気を取り戻そうとした高校生たち。その努力が今につながり、四国中央市は全国に知られることになった。ぜひ、実際に街を訪れ、若者たちの思いを肌で感じてみよう。 |
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監督:猪股隆一 活気を失っていた町を自分たちの力で盛り上げようと立ち上がった女子高生たちの実話を映画化。『LOVE まさお君が行く!』の成海璃子が主人公、里子を演じる。共演には、『魔法遣いに大切なこと』の山下リオ、『最後の忠臣蔵』の桜庭ななみ、『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙(そら)へ』の高畑充希、『ランウェイ☆ビート』の小島藤子など若手女優たちが揃った。また、書道部顧問・池澤を、『クローズZERO II』などで俳優としても活躍している金子ノブアキが演じている。監督は、映画『マリと子犬の物語』の猪股隆一が務める。 四国中央高校に通う高校3年生の里子(成海璃子)は、書道部の部長を務め、書道展でいくつも賞を受賞してきたが、書道家である父親に認めてもらえずにいた。親友で副部長の香奈(山下リオ)は「3年間頑張った証に、書道展の団体戦で賞が欲しい」と言い出すが、書道は個人でやるものと思っている里子や、好き勝手に書いている部員たちの心はバラバラ。さらに、臨時教員として赴任してきた顧問の池澤(金子ノブアキ)は書道を教える気が全くない様子。そんなある日、池澤が校庭で書道パフォーマンスを披露する。それを目のあたりにした里子たちは、町の活性化のために商店街で "書道パフォーマンス甲子園"をやることを思いつく。 |
『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園(本編ディスク+初回生産分のみ特典ディスク付き/2枚組)』
・発売日:発売中・発売・販売元:バップ ・価格:¥5,040 (税込) ©NTV |