何かに挑戦したい…そう思っても、大人になればなるほどつい二の足を踏んでしまう。『ソフトボーイ』は男子ソフトボール部の高校生たちが奮闘する作品だ。 高校生活最後の年。オニツカはフランス料理のシェフを目指していた。そこへ突然、同級生で幼なじみのノグチがやってくる。「全国大会ぞ! 全国大会!」同じ佐賀県にある高校が甲子園で優勝したことに触発され、男子ソフトボールの大会で全国制覇し、ヒーローになると言うのだ。男子のソフトボール部は県内にない。そのため、部の発足すなわち全国大会行き、と考えたノグチは、オニツカを巻き込み、早速部員集めを始めた。しかし、集まったメンバーはほとんどが未経験者。しかも全国大会に出るには、大きな壁が待ち受けていた…。出演は、この作品が初主演の永山絢斗。幼なじみ・ノグチを賀来賢人が演じている。 |
映画は、実際の佐賀県の高校のソフトボール部をモデルにしており、撮影も佐賀県内を中心に行われた。夏合宿の長い階段を駆け上がるシーンなどで使われているのが、小城市の須賀神社。階段は153段もあり、上りきると佐賀市内が一望できる。5月下旬から6月上旬には真下を流れる祇園川でゲンジボタルが見られるということだ。 |
また、神社の近くには、昭和16年に建てられた、羊羹(ようかん)資料館がある。小城市内には20件以上の羊羹店があるが、この資料館はかつて砂糖蔵として使用。当時は砂糖が貴重品だったため、防火のため、煉瓦で造られている。現在は1階が休憩室、2階が展示室で、平成9年には国の登録文化財に指定された。 |
また、オニツカとノグチが海沿いで語り合うシーンで登場するのが、小城市から1時間余りの町、太良町だ。ここには有明海の干潮時だけに姿を現す「海中道路」という道がある。この道路は海で取れたものなどを運ぶのに、町の漁業になくてはならない存在だ。 |
また、海中道路のそばには海中鳥居も。同じ町内の大魚神社の第二の鳥居で、現在は赤く塗られているということだ。なお、大魚神社では秋祭りなども行われている。
作品中でノグチはいう。「やってみらんと分からん」。若い彼らの姿と佐賀の風景を見ながら、秘めたる思いを実行に移してみよう。 |
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監督:豊島圭介 実在する佐賀県の高校で実際にあった話を元に、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』の豊島圭介監督が時にコミカル、時にシリアスに描いた青春ドラマ。高校生たちが勢いで始めたソフトボールを通じて、自分と仲間を信じ、まっすぐに目標に向かっていった高校生活最後の夏を映し出している。出演は『ライアーゲーム』『ソラニン』の永山絢斗、『俺はまだ本気出してないだけ』『パラダイス・キス』の賀来賢人、『マリア様がみてる』の波瑠などフレッシュな面々が揃った。 高校3年生のオニツカ(永山絢斗)はフレンチシェフになる夢を持っていたが、友人のノグチ(賀来賢人)にソフトボール部へ強引に誘われる。ノグチは県内に男子ソフト部がないことに気付き、部さえ作れば即全国大会出場が決定、ヒーローになってモテる…という不純な動機から、ソフトボール部を作ろうとしていた。呆れつつもノグチのペースに巻き込まれたオニツカは部員集めに奔走する。しかし、苦労して集めた部員はキャッチボールすらまともにできない素人集団だった。全国大会出場を目標に部員たちの真夏の猛特訓が始まるが…。果たして彼らは本当に全国大会に出場できるのか。 |
『ソフトボーイ』
・発売日:発売中・発売元:東映ビデオ ・販売元:東映 ・価格:¥4,700+税 © 2010「ソフトボーイ」製作委員会 http://www.amazon.co.jp/dp/B0041I4K30/ |