偶然、街で出会った旧友。懐かしさで話に花が咲くときもあるだろうし、素知らぬふりをして通り過ぎることもあるだろう。『まほろ駅前多田便利軒』は、学生時代にはほとんど会話をすることのなかった同級生2人が、便利屋の仕事を通してお互いを知る映画である。 |
まほろ駅の近くで便利屋を営む多田啓介は、ある日、チワワを預かってほしいという依頼を受けるが、少し目を離したすきにそのチワワが逃げてしまう。辺りを探していると、チワワを抱いてベンチに座っている男がいた。彼は中学時代の同級生・行天春彦。当時は話したこともなかった2人だが、行天は多田に今夜泊めてほしいと言う。それがきっかけで行天は便利屋に住み着き、多田の仕事を手伝い始める…。三浦しをんの直木賞受賞小説を映画化したこの作品、多田を瑛太、行天を松田龍平が演じている。 |
まほろ市は作品中で「東京から神奈川へ突き出るようにある街」と紹介されているが、撮影は作品のモデルとなった東京都町田市で行われた。多田便利軒の建物があるのは、飲食店や雑貨店などさまざまな店が立ち並ぶ「原町田大通り」から少し入ったところ。映画にも登場する原町田大通りは「JR町田駅」から近いこともあり、非常に人通りが多い。そこから入った小路には、昔ながらの飲み屋が軒を連ねる場所も残っており、老若男女、どんな人でも楽しめる場所だ。 |
また、駅から少し離れると、町田の別の顔が見えてくる。そのひとつ「薬師池公園」は駅からバスで15分ほどのところにある広大な公園だ。新東京百景、東京都指定名勝にも指定されており、自然を満喫できる。その公園のすぐそばにあるのが町田リス園。リスが放し飼いにされている「放し飼い広場」やモルモット、ウサギを抱っこできる「ふれあい広場」(土・日・祝日のみ)で小動物たちとたわむれていると、気分もリフレッシュできそうだ。 人との出会いは偶然だ。誰かに逢いたくなったとき、ふらりとこの街を訪れてみてはどうだろう。 |
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監督・脚本:大森立嗣 直木賞を受賞した三浦しをんの同名小説を映画化。主演に『僕達急行 A列車で行こう』の瑛太と『探偵はBARにいる』シリーズの松田龍平を向かえ、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の大森立嗣が監督を務めた。東京郊外の架空の都市・まほろ市を舞台に、便利屋を営む男性とその同級生を中心に展開するヒューマンドラマ。共演には、『犯人に告ぐ』の片岡礼子、『さよなら渓谷』の鈴木杏、『ハンサム★スーツ』の本上まなみなど個性豊かな実力派俳優が揃った。映画音楽を手掛けたのは人気ロックバンド「くるり」の岸田繁。 東京の郊外にあるまほろ市で便利屋を営む多田(瑛太)は、ある年の正月、客から預かったチワワを逃がしてしまう。必死になって探していると、バス停でチワワを抱く男と出会う。その男は中学時代の同級生・行天(松田龍平)だった。事情も言わず「今晩泊めてくれ」と頼みこむ行天に、仕方なく応じる多田。こうして多田と行天、そしてチワワの奇妙な共同生活が始まった。自称コロンビア人のルル(片岡礼子)とそのルームメイトのハイシー(鈴木杏)、生意気な小学生の由良(横山幸汰)など、2人は便利屋の仕事を通して依頼人の人生に深く関わっていく。 |
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『まほろ駅前多田便利軒 スペシャル・プライス』
・発売日:発売中・発売・販売元:ハピネット ・価格:¥1,500円+税 © 2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会 |