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【今月の映画】悼む人
人の想いを感じながら続く、果てしない旅
これまで出会った人たちをあなたは覚えているだろうか? 時の流れとともに疎遠となり、年賀状や新年のメールのやりとりになってしまう人たちがいるのもやむを得ないことだろう。映画『悼む人』は、一人の青年がそこに生きていた人の「愛」を胸に刻みつける旅の物語である。
坂築静人は全国を旅していた。その目的は、不慮の事故で亡くなった人の死を悼むこと。「悼む」とは、生前「誰に愛され、愛したか、どんなことをして人に感謝されていたか、その生きている姿を覚えておく」という、彼なりの儀式だった。そんな旅の途中、静人は奈義倖世と出会う。あることに苦しんでいた彼女は、救いを求めて静人と共に悼む旅へと出るのだった。天童荒太の直木賞受賞作品を映画化。監督は堤幸彦、静人を高良健吾、倖世を石田ゆり子が演じた。
この作品は福島県会津若松市などでロケが行われた。そのひとつ、倖世が雨風にさらされるシーンは「東山ダム」付近で撮影された。東山ダムは周辺の景色が美しく、春には桜、夏は青々とした木々、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節によってさまざまな姿がみられる。また、ダム自体は年末年始を除く、平日8:30〜17:00に見学が可能。この時間内には、東山ダムについて詳しく書かれたダムカードを配布しているそう。ちなみに、ダム湖の名前は地元の小学生から募集し、「湯の入り湖」と命名されている。
ダムから車で10分ほどのところには「東山温泉」がある。おそらくダム湖の名前の由来になった場所だろう。東山温泉は開湯約1300年。地元の素材にこだわった料理が食べられる宿や、会津藩指定保養所の歴史を引き継いだ国の登録有形文化財の老舗、さらには絶景の露天風呂が魅力の宿などさまざま。また、日帰り温泉に入れるところもあるので、いろいろな宿の温泉を巡るのも楽しいだろう。 この時期によく交わされるのが、旧友との「今年こそ会いましょう」という言葉だ。今年は実現させ、改めて互いのことを胸に刻みつけてみてはどうだろうか。
ロケ地会津の魅力

会津の伝統的工芸品の一つが「会津絵ろうそく」。これを広く知ってもらうために開催されているのが「会津絵ろうそくまつり〜ゆきほたる〜」だ。鶴ヶ城や御薬園など、雪景色に浮かぶ会津幻影が楽しめるという。

●住所:福島県会津若松市追手町1-1(会津若松観光ビューロー)
●TEL:0242-23-8000(会津若松観光ビューロー)
●URL:http://www.aizukanko.com/(会津若松観光ナビ)
●アクセス:
 電車/東北新幹線・東京駅→郡山駅 磐越西線・郡山駅→会津若松駅
 車/磐越自動車道・会津ICより約10分で会津若松市街へ
あなたは思い出す。誰に愛され、誰を愛していたか。
Staff&Cast

監督:堤 幸彦
出演:高良健吾 石田ゆり子・井浦 新
貫地谷しほり・椎名桔平/大竹しのぶ 他

Introduction

80万部を突破した天童荒太の直木賞受賞作品を、原作に感銘を受けたという堤幸彦監督が舞台化を経て、映画化までを手がけた。亡くなった人が生前、「誰に愛され、愛したか、どんなことをして人に感謝されていたか」を覚えておくという行為を、巡礼のように続ける主人公と、彼とのふれ合いをきっかけに生と死に向き合っていく人々の姿を描いている。主演には『横道世之介』の高良健吾、主人公と一緒に旅に出る女性を『死にゆく妻との旅路』の石田ゆり子が演じている。そのほか、『ふしぎな岬の物語』の井浦新、『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の大竹しのぶなど実力派俳優が揃った。

Story

坂築静人(高良健吾)は、不慮の死を遂げた人々を「悼む」ため、亡くなった人の「愛」にまつわる記憶を心に刻みつけながら日本全国を旅している。傍からは奇異に映る静人の儀式だったが、静人と関わった人たちに大きな影響をもたらし、誰もが抱える生きる苦しみに光を照らしていく。雑誌記者の蒔野抗太郎(椎名桔平)は、そんな静人に目を付け、彼の取材をはじめるのだった。一方、静人は山形の展望公園で奈義倖世(石田ゆり子)という女性に出会う。過去に夫である甲水朔也(井浦新)を殺害していた彼女は、その亡霊に苦しんでいた。静人に出会った彼女は、救いを求めて彼の旅に同行するのだった。

『悼む人』
・発売日:発売中
・発売元:キノフィルムズ
・販売元:TCエンタテインメント
・価格:¥4,800円+税
© 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太