自然に囲まれた小さな町で、大人に見守られながら成長していく子供たち―。それは見ているこちらまで穏やかな気持ちになる光景だが、『天然コケッコー』はそんな小さな町の女子中学生と、都会から転校してきた同級生との温かな恋物語だ。 |
山と田んぼが広がる町に暮らす少女・そよ。中学2年生の彼女は、小・中学校合わせて生徒6人の分校に通っている。学校で最年長のそよは面倒見がよく、みんなに慕われていた。ある日、学校に転校生がやって来る。彼の名は大沢広海。子供たちは東京から来た広海のことを期待と憧れが入り混じった思いで見ていたが、彼はクールでとっつきにくい雰囲気。そよもどう接したらよいか迷う一方、どこかで広海のことが気になっていた…。そよを演じたのは夏帆。広海役は岡田将生で、本作ではまだ10代の2人の姿を見ることができる。 |
同名コミックが原作のこの作品は、島根県西部の石見地方でロケが行われた。子供たちが広海を誘って向かった海は、江津市にある浅利海岸だ。現在ここには、撮影時になかった風力発電所があり、砂浜に風車11基が並んでいる。その姿は壮観で、海水浴シーズン以外にも観光客が写真撮影などを目的に訪れるほどの人気ぶり。また、ここから車で5分ほどのところには菰沢(こもさわ)公園オートキャンプ場があり、毎年4月下旬ごろから利用が可能。グループやペット連れで楽しむこともできる。 |
宿泊施設としては、ほかにも浅利海岸から車で約20分のところに、1350年以上の歴史を持つ有福温泉がある。江戸時代末期に建てられた旅館や、全室露天風呂付きの宿のほか、カフェの2階が宿泊部屋になっているという変わり種もある。さらに、有福温泉街の街中にある「湯のまち神楽殿」では、毎週土曜日の夜、地元神楽団による「石見神楽」を上演。日本神話などを題材にし、海外公演でも好評を博す伝統芸能は映画の劇中にも登場しており、ぜひ見てみたいところだ。 |
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監督:山下敦弘 くらもちふさこの名作同名コミックの映画化。監督を務めたのは『リンダ リンダ リンダ』や『ぼくのおじさん』などで知られる気鋭・山下敦弘。山と田んぼに囲まれた田舎で暮らす少女が初恋を経験し、家族や友達や村人に見守られながら成長していく日常を描く。主演は夏帆、相手役に岡田将生。佐藤浩市や夏川結衣などベテラン俳優陣が脇を固める。脚本は『ジョゼと虎と魚たち』の渡辺あや。 山と田んぼが広がる木村町。方言丸出しの中学二年生・右田そよ(夏帆)が通っているのは、小中学生合わせても全校生徒がたった6人の分校。そこにある日、東京から大沢広海(岡田将生)が転校してくる。その日、教室に現れた大沢は、そよたちの知らない言葉を話し、都会の匂いを放つスタイル抜群の“イケメン”。クラスメイトたちは大沢の姿に圧倒されながらもときめき、大沢との楽しい毎日に期待で胸を膨らませていた。しかし、面倒見のよいそよとは正反対に、クールでちょっととっつきにくい大沢。そよは初めてできた同級生・大沢のことが気になりだすが、頑固なそよの父(佐藤浩市)はなぜかそよの初恋を邪魔しようとする―。 |
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『天然コケッコー』
・発売日:発売中・発売元:アスミック・エース/集英社 ・販売元:株式会社KADOKAWA ・価格:¥2,381+税 © 2007「天然コケッコー」製作委員会 |