「絶対無理」…難題にぶつかったとき、別の道を選ぶということはよくあるパターンだ。しかし、その「絶対無理」に正面から挑む姿を描いたのが映画『ビリギャル』である。 |
中学からエスカレーター式で進学し、高校2年生になったさやか。ところが、学業は二の次だった上に喫煙が発覚し、学校から無期限謹慎を言い渡される。そんな彼女に母は学習塾へ行くことを勧めるが、当時のさやかの学力は小4レベル。それでも塾の講師・坪田は、「慶応大学を目指そう」と言うのだった…。“ビリギャル”こと、主人公のさやかを演じるのは有村架純、坪田を伊藤淳史が演じている。 |
実話に基づいたこの映画は、実際にさやかが暮らしていた名古屋で撮影が行われた。坪田が合格祈願に訪れた神社は、ナゴヤドームから車で5分ほどの所にある上野天満宮。山田天満宮、桜天神社と並ぶ「名古屋三大天神」の一つで、受験シーズンには行列ができる。学業の神様・菅原道真公を模した人形におみくじが入った「天神みくじ」は人気グッズの一つだ。また、上野天満宮内にある金神社は金運招福・商売繁盛・開運くじの神様で、こちらも訪れる人が多い。 |
さやかたちの遊び場として登場したプリンセス大通りは、名古屋一の繁華街・栄にある通りで、デパートやさまざまな飲食店などが立ち並んでいる。ちなみに、プリンセス大通りはもともとある呉服町通りの一部で、今の呼び名になった理由は定かではない。名前に反して若い女性に限らず、夜には仕事帰りの社会人たちも訪れ、一日の疲れを癒やしている。近くには、受験が終わったさやかと友達が待ち合わせをした、楕円(だえん)形をした大屋根が特徴の「オアシス21」もある。 「絶対無理」なことに挑む機会は、大人の方が多いかもしれない。しかし、求められたときに最善を尽くせるよう、そして本来持っている以上の力が出せるよう、名古屋三大天神からパワーをもらい、プリンセス大通りで大いに楽しむ旅をしてみるのもいいだろう。 |
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監督:土井裕泰 原作は、学力偏差値を上昇させ慶應義塾大学に現役合格するまでの実話を描いた書籍「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」。主人公の“金髪ギャル”さやかを演じるのは有村架純。そんなさやかに慶応義塾大を目指すきっかけをつくった坪田先生を伊藤淳史が演じる。メガホンを取るのは、『いま、会いにゆきます』『涙そうそう』『ハナミズキ』など数々のヒット作を生み出している土井裕泰。脚本は『テルマエ・ロマエ2』の橋本裕志。 女子高に通うさやか(有村架純)は、勉強を一切せず、毎日朝まで友達と遊びほうける日々。このままでは大学への進学が危ういと心配した母・ああちゃんは、さやかに塾へ通うことを提案する。そこで入塾面接に行ったさやかは、教師の坪田(伊藤淳史)と運命の出会いを果たす。金髪パーマ、厚化粧で耳にはピアス、極端に短いミニスカートにへそ出しというギャル全開の姿で現れたさやかに一瞬、面食らう坪田。しかしすぐに、見た目は派手でも素直な性格だと気付いた坪田は、さやかと打ち解け、2人は慶應大学への受験合格を目指すことになる。 |
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『映画 ビリギャル DVD スタンダート・エディション』
・発売日:発売中・発売元:TBS ・販売元:東宝 ・価格:¥3,500+税 ©2015映画「ビリギャル」製作委員会 |