学校や職場など、人生ではたくさんの出会いがある。その中には、今までと違う生き方を選ぶきっかけを作ってくれる人もいるだろう。『リップヴァンウィンクルの花嫁』は、普通の毎日を過ごしていた女性が、ある出会いから思わぬ生活を始め、新たな自分を見いだす物語だ。 |
恋人との結婚が決まった七海。ところが結婚披露宴の招待客が少ないため、彼女はSNSで知り合った「何でも屋」の安室に“架空の親戚”を紹介してもらう。そして幸せな毎日を送っていた七海だったが、夫と義母に浮気を疑われ突然、離婚をすることに。悲嘆に暮れる七海は安室に連絡。すると彼は、奇妙な仕事を紹介するのだった…。岩井俊二監督・脚本の本作で、七海は黒木華が、安室は綾野剛が演じている。 |
上映時間が3時間にも及ぶ本作はさまざまな場所でロケが行われたが、その一つが千葉県。袖ケ浦市の飯王山延命寺では、親戚の法事のシーンが撮影された。延命寺は724年に創建された寺で、長い歴史が分かる重要な資料も残されている。弘法大師とその弟子の高僧・聖宝の姿が彫刻された版木や、豊臣秀吉が延命寺に発行した「禁制」(寺やその前で乱暴乱雑、放火などを行わないことなどが書かれている)の文書は、袖ケ浦市の有形文化財にも指定されている。 |
そんな袖ケ浦を長く見守ってきた延命寺から車で5分ほどの所には、自然と親しめるテーマパーク「東京ドイツ村」がある。東京ドームの約27倍という広大な敷地の中には、アミューズメント施設やフラワーガーデン、こども動物園、シイタケやジャガイモなど季節ごとの野菜や果物の収穫体験ができる場所などが設けられている。また、レストランではドイツビール・ソーセージなどが楽しめるバーベキューコーナーもあって、家族連れでも大人同士でも楽しめそうだ。 新しい人や物と出会い、刺激を受けることで、考えや生き方に変化が生じることがある。旅は七海のように自分の殻を破るきっかけになるに違いない。 |
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監督:岩井俊二 岩井俊二監督が『花とアリス』以来、長編実写の日本映画として12年ぶりに手掛けた作品。女の子の日常において「あり得なそうだけど、現実にはそんなこともある」事件や不条理に出会いながら成長していく物語を描く。主演は『小さいおうち』でベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞、大河ドラマ「真田丸」では主人公の初恋の女性を演じる等、目覚ましい活躍を見せる黒木華。共演には『そこのみにて光輝く』など、実力派俳優の綾野剛。そしてシンガーソングライターとして知られるCoccoが圧倒的な存在感で魅了する。 舞台は東京。派遣教員の皆川七海(黒木華)はSNSで知り合った鉄也(地曵豪)と結婚するが、親族が少ないため、「何でも屋」の安室(綾野剛)に結婚式の代理出席を依頼する。しかし新婚早々、鉄也の浮気が発覚。七海は義母カヤ子(原日出子)から逆に浮気の罪をかぶせられ、家を追い出されてしまう。そんな七海に、安室は奇妙なバイトをあっせん。それは月100万円も稼げる住み込みのメイドの仕事だった。七海は破天荒で自由なメイド仲間・里中真白(Cocco)に好感を持つが、真白は体調が優れず、日に日に痩せていってしまう。それでも真白の仕事に懸ける情熱と浪費癖は衰えない。そんなある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出す。 |
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『リップヴァンウィンクルの花嫁』
・発売日:発売中・発売・販売元:ポニーキャニオン ・価格:¥3,800+税 ©RVWフィルムパートナーズ |