「ノートに名前を書かれた人間は死ぬ」というセンセーショナルな設定で話題を呼んだ2006年公開の映画『DEATH NOTE』。デスノートを使って犯罪のない世界を目指す主人公“キラ”こと夜神月と、私的な殺人行為を防ごうとする探偵“L”。2人の天才による頭脳戦が繰り広げられた本作のロケ地には国内各所が選ばれ、いくつかの印象的なシーンは九州北部で撮影された。 |
キラを追うFBI捜査官レイ・イワマツが殺害されたのは、福岡市地下鉄空港線「赤坂駅」の構内。映画専用に電車を貸し切り、日中のダイヤに組み込んで撮影したというから驚きだ。さまざまな映画やドラマのロケ地となっている福岡県。一見すると不可能に思われる難題をクリアできたのも、フィルムコミッションの先駆けとされる現地の協力があったからといえるだろう。 |
福岡県を代表するロケ地スポットといえば、学問・至誠・厄除けの神様として崇敬されている太宰府天満宮もその一つ。司法の道を目指すキラが福岡を訪れたなら、きっと立ち寄っていたに違いない。ここには、学問に秀でた菅原道真公が神様として祭られているが、思えばそれは、彼の死後に不審な事故死が多発したから。自分を左遷したライバルたちへ、どうやって怨念を送り付けたのか―。もし「デスノート」があったなら、そのような画策も可能だったかもしれない。 |
劇中、キラのフィアンセが女性捜査官に撃たれたシーンは、北九州市立美術館の館内で撮影された。その特徴は2本の筒を肩へ背負ったような外観にあり、ここでも数々の作品の撮影が行われている(2017年10月現在はリニューアル工事中)。さらに、歴史好きなら明治から大正時代の雰囲気を残す、「門司港レトロ」エリアを散策するのがおすすめ。宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘を行ったといわれる巌流島へは、ここから船で渡ることができる。どうやら九州北部は、さまざまなライバル史の舞台として、選び続けられてきたようだ。 |
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監督:金子修介 「週刊少年ジャンプ」に連載された大場つぐみ・小畑健原作の人気コミックを実写映画化。誰にも負けない頭脳を誇るエリート大学生・夜神月を演じたのは藤原竜也。彼と相対する名探偵“L”を松山ケンイチが演じ、壮絶な頭脳戦を繰り広げる。さらに、死神リュークの声を中村獅童が怪演。 名門・東応大学に通う天才エリート大学生・夜神月(やがみライト/藤原竜也)は、法による正義に限界を感じていた。そんなとき、ふと目に飛び込んできた黒い表紙の奇妙な一冊のノート。そこには「DEATH NOTE」の文字があった。【How to use it】と記されたページには「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という一文が。テレビに映し出された誘拐殺人犯の名前を何気なくノートに書き込んだ月は、翌朝の新聞でその男が突然、獄中死したことを知る―。 |
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『DEATH NOTE デスノート【スペシャルプライス版】』
・発売日:発売中・発売元:バップ ・価格:¥2,381+税 ©大場つぐみ・小畑健/集英社 ©2006「DEATH NOTE」FILM PARTNERS |