かつて悩みの相談を受けていた雑貨店があった。今は廃屋となったその場所へ忍び込んだ主人公らは、32年前に出された悩み相談の手紙を目にする。果たしてどんな“奇蹟”が起こるのか―。『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、東野圭吾原作の同名小説を実写映画化し、2017年に封切りされた作品。監督の廣木隆一は、ナミヤ雑貨店の現役時代が再現できるロケ地として、大分県豊後高田市にある「昭和の町」を選んだ。 |
「昭和の町」とは昭和時代の街並みを再現した実在する商店街で、年間約38万人が訪れる観光スポットとなっている。昭和の町のテーマパーク「昭和ロマン蔵」や「昭和の路地裏迷路」などの観光施設も併設され、さらには「昭和ロマン蔵」の中に「駄菓子屋の夢博物館」「昭和の夢町小学校」などの見どころが点在。近隣には学校給食を提供するカフェもあり、まさに街全体が”昭和”で盛り上がっている。 |
劇中に出てくる夕日のきれいなシーンは、市街から北へ約6キロの位置にある真玉(またま)海岸からの景色。実はこの一帯、恋愛にまつわるスポットが多いことから「恋叶(こいかな)ロード」と名付けられている。例えば、縁結びで知られる「粟嶋(あわしま)社」、ハート型をした愛錠(あいかぎ)がかわいい「粟嶋公園」、アートに囲まれた散策が楽しめる「長崎鼻」など、ロマンチックなスポットがめじろ押しだ。 |
街並みや自然を堪能したら、最後は温泉で締めくくろう。市内6カ所の温泉を総称した「くにさき六郷温泉」では炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・塩化物泉など豊富な泉質を持つお湯を、各温泉施設によって選べる。市街地に最も近い「花いろ温泉」で楽しめるのは、炭酸水素塩泉と炭酸水素塩冷鉱泉、というように各温泉施設の特徴は、市の公式観光サイトを参考にしてみよう。昭和という時代を子供に伝えたい親子、秘めた思いを伝えたいカップル、ゆったりと体を癒やしたい熟年夫婦。豊後高田は、そんな悩みに耳を傾けてくれる“ナミヤスポット”といえるだろう。それぞれをリアルな観光資源として保有している点も素晴らしい。 |
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監督:廣木隆一 原作は、“東野圭吾作品史上、最も泣ける感動作”として大ベストセラーとなった同名小説。時代を超えた5つのエピソードが緻密に絡み合う美しい群像劇で主演を務めたのは、「Hey! Say! JUMP」の山田涼介。街の人々に愛された心優しいナミヤ雑貨店の店主・浪矢雄治を国民的俳優・西田敏行が演じる。さらに、尾野真千子、村上虹郎、寛 一 郎、林遣都、成海璃子、門脇麦、萩原聖人など、ベテラン勢から若手俳優まで豪華な面々が集結。監督は『余命1ヶ月の花嫁』や『PとJK』の廣木隆一が務める。 2012年のある日、幼なじみの敦也(山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛 一 郎)の3人は、夜を明かすため1軒の廃屋に忍び込む。そこはかつて悩み相談を受けることで知られていた「ナミヤ雑貨店」だった。今はもう廃業しており、自分たち以外誰もいないはずの店内に、突然シャッターの郵便口から手紙が落ちてくる。なんとその手紙は32年前に書かれた悩み相談だった。敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治(西田敏行)に代わって返事を書くことに。彼らの回答で人生が変わっていく相談者たち。次第に明らかになっていく雑貨店の秘密と、相談者たちと敦也たちの共通点。そして、敦也たちがある人物からの“最後の手紙”を受け取ったとき、彼らの運命が大きく動きだす―。 |
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『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
・発売日:DVD & Blu-ray発売中・発売元:KADOKAWA/ハピネット ・販売元:ハピネット ・価格:¥3,900+税 Blu-ray ¥4,800+税 ©2017「ナミヤ雑貨店の奇蹟」製作委員会 |