連続殺人事件の真犯人を自称する男・曾根崎(藤原竜也)が、時効の成立とともにマスコミの前へ名乗り出た。しかし、事件の真相が暴かれていくにつれ、いくつかの矛盾を散見するようになる。この男の狙いは、真の犯人とは―。2017年に封切られた『22年目の告白-私が殺人犯です-』は、韓国で大ヒットした映画を日本でリメイクした作品。その衝撃的なラストシーンは、中部国際空港、通称「セントレア」で行われた。 |
セントレアの至る所には “忍者” がいる。なぜなら、甲賀や伊賀の里を近隣に控えているからだ。そして、2018年から始まった「サムライ×忍者プロジェクト」の一環として、さまざまなイベントが予定されている。このような観光や娯楽目的のスポットとして親しまれているのも、同空港ならではの特徴といえるだろう。グルメはもちろん、展望風呂やイルミネーションなども楽しめる。 |
同空港がある常滑市といえば常滑焼が有名。その特徴は、高温で素焼きにされた “硬く締まった” 質感といえるだろう。加えて、素焼きの表面にある無数の穴が不純物を吸収することで、「お茶本来の味」になるという。今まで知らされていなかった素顔が垣間見える点では、映画の核心に重なる。付近を探索できる「やきもの散歩道」を歩けば、急須や湯飲み、マグカップなど、普段使いできる納得の逸品に巡り会えるかも。 |
ここで、少し視界を広げてみよう。常滑市の位置する知多半島は、童話「ごんぎつね」の舞台とされている。漁師に栗などを届けていた「ごん」は、いたずら者と間違えられ、やがて漁師の手にかけられてしまう。この童話と本作のストーリーがところどころ似ているのは、過ぎた見方だろうか。いずれにしても、知多半島が食材の宝庫であることは確か。野菜に果物、海産物と、「ごん」がもたらしてくれた恵みを手軽に満喫できる。5月なら、メロンやブルーベリーの初物が出回るころだ。旬を迎えた味覚狩りに、時効は成立しない。 |
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監督:入江 悠 2012年の韓国映画『殺人の告白』を日本版にリメイクしたクライムサスペンス。時効に守られ、絶対に捕まえられない美しき殺人犯・曾根崎を『僕だけがいない街』の藤原竜也が、22年前、逮捕寸前まで犯人を追い詰めながらも取り逃がした刑事・牧村を『悪の教典』の伊藤英明がそれぞれ演じ、ダブル主演を果たす。その他、夏帆、岩松了、岩城滉一など個性豊かな俳優陣が集結。監督は『ジョーカー・ゲーム』『SR サイタマノラッパー』の入江悠が務める。 かつて5人の命が奪われ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件。その犯人が、事件から22年後、突然自ら名乗り出た。会見場に現れたのは、自身の告白本を手に、不敵な笑みを浮かべる曾根崎雅人(藤原竜也)という男。顔を晒し、肉声で殺人を告白する曾根崎の登場にネットは熱狂。賛否両論をまき散らしながら本はベストセラーになる。それだけでは終わらず、マスコミを連れての被害者遺族への謝罪、刑事への挑発、そして、サイン会まで―。そのすべてがあらゆるメディアを通じて発信され、SNSで拡散されていく。それは、日本中を巻き込んだ新たな事件<ゲーム>の始まりだった。 |
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『22年目の告白-私が殺人犯です-』Blu-ray & DVD2枚組
・発売中・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント ・価格:¥3,990+税 (C)2017 映画「22年目の告白−私が殺人犯です−」製作委員会 |