牧場を営みながらチーズ作りに励む主人公・亘理と、生産者である仲間たちとの絆を描いた映画『そらのレストラン』。そのロケ地となったのは、北海道・西海岸にあるせたな町だ。函館から車で約2時間ほど、海と山を擁するこの町は、漁業、農業、酪農が盛んで海の幸、山の幸の両方を楽しめる、正に「絶景と食の宝庫」。劇中ではすがすがしい山の風景と作り手たちの逸品が映し出されているが、今回は自然が作り出した海の魅力あふれるスポットをご紹介しよう。 |
函館から小樽まで続く「日本海追分ソーランライン」のなかでも、せたな町がある檜山沿岸は別名「奇岩ロード」と呼ばれるほど、さまざまな形の奇岩が集まっている。なかでも、せたな町のシンボルとなっているのが高さ約30mの鋭い3つの奇岩がそびえる「三本杉岩」。2つの岩は根元でつながっているが、残る1つはやや離れたところにあるため、「主は瀬棚の三本杉よ、二本離れて妄しや1人」と三角関係の悲恋に見立てた句も残されている。 |
続いて、長磯海岸付近にあるのが「親子熊岩」。まるで子グマが親グマに寄り添っているかのようなシルエットは、自然が作り出した芸術品。近くの駐車場にある案内板には、親子熊岩のいわれとして悲しくも心温まる親子の物語が記されている。 |
「三本杉岩」から車で10分ほど北上すると見えてくるのが「窓岩」。高さ10mの岩の真ん中にぽっかりと空洞があり、その形から「竜宮城の門」ともいわれている。“窓”越しに見る落ち日や夕日は格別の風景だ。 |
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監督:深川栄洋 『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』に続き、「地域と人と食」を描く大泉洋主演の「北海道映画シリーズ」第3弾。実際に北海道・せたな町で循環農業に取り組む自然派農民ユニット「やまの会」をモデルに、さまざまな食材を一つにまとめ包み込む<チーズ>と、その味わいのように濃厚な「仲間」の絆が描かれる。主演の大泉洋をはじめ、本上まなみ、岡田将生、マキタスポーツ、高橋努、石崎ひゅーい、眞島秀和、風吹ジュン、小日向文世など個性豊かな実力派俳優陣が集結。監督は『神様のカルテ』シリーズ、『トワイライト ささらさや』の俊英・深川栄洋が務める。 道南・せたな町の海が見える牧場で酪農を営む亘理(大泉洋)は、妻のこと絵(本庄まなみ)、一人娘の潮莉と幸せな3人暮らし。食を追求する仲間たちに囲まれ、厳しくも美しい大地で楽しい日々を送っている。亘理の夢は、自分の牧場の牛乳で、この地でしか食べられないチーズを作ること。でも師匠のチーズ職人・大谷(小日向文世)にはまだ追い付けず、落ち込んだり奮起したりの繰り返しだ。ある時、札幌から訪れた有名シェフ・朝田に自分たちの食材を激賞され、亘理は一つのアイデアを思いつく。それは、せたなの“おいしいもの”を広く届けるため、一日限定のレストランを開くことだった。だが、納得のいくチーズが完成せず思い悩んでいたある日、突然、大谷が倒れてしまう。 |
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『そらのレストラン』
・発売中・発売・販売元:アミューズソフト ・価格:DVD ¥5,980+税 (C)『そらのレストラン』製作委員会 |