映画で観た、あの場所に行ってみよう!ストラーダスクリーン名場面ロケ地ガイド
【今月の映画】奇跡
火の国、そして水の国で温まる熊本の冬旅
「九州新幹線の始発同士がすれ違う瞬間に願い事をするとかなう」。離婚した家族の絆を取り戻すべく、離れて暮らす兄弟2人は、その伝説にあやかろうと動き出すのだった−。2011年に公開された映画『奇跡』は、心温まるロードムービーである。2つの新幹線がすれ違う場所は、“火の国”として知られる熊本県だ。一方で豊富な地下水があることから、“水の国”とも呼ばれることがある。
火と水といえば、誰もが“温泉”をイメージするのではないだろうか。熊本県に位置する「黒川温泉」は、7種類もの異なる泉質が楽しめる、全国でも珍しい温泉地だ。格付けガイドとして有名な『ミシュラン』で2つ星の評価を受けたこともある。ぜひ、お得な「入湯手形」を手に入れ、なるべく多くの温泉を体験したいもの。冬の夜には、竹灯籠によるイルミネーションイベント「湯あかり」が開催されるのでお見逃しなく。
続いては、冬ならではの温まるグルメをご紹介しよう。もし、熊本ラーメンが体験済みということなら、「太平燕(タイピーエン)」にチャレンジしてみては。麺が春雨になっていて、野菜や魚介などの豊富な具材と一緒に味わうヘルシー料理。複数の料理店で提供され、それぞれ違った趣の逸品に仕上げられているのが特徴だ。もともと中国の料理だったという説が有力だが、今では熊本県の郷土料理として定着している。現地の給食に出されることもあるそうだ。
グルメや郷土料理を食べ過ぎても、熊本県なら大丈夫だろう。なぜなら、同県は「段数日本一の石段」を有しているからだ。下益城郡美里町に位置する釈迦院へと延びる石段は、なんと3333段を誇る。仮に1秒で1段上がれたとしても約1時間かかる計算だ。美里町公式観光アプリ『みさとりっぷ』をダウンロードしておけば、登頂時間などが記録されるので、チャレンジのしがいもあるだろう。寒い冬なら、体がポカポカになることだけは確実だ。
映画『奇跡』と熊本観光で、心も体も温かい新年を迎えてみてはいかが。
ロケ地・「熊本県」の魅力
熊本県の冬のソウルフードといえば「いきなり団子」。そのアンには、秋に収穫を迎え、ちょうど冬に熟成して甘くなったアズキやクリなどが使われている。常温のほか、店先で温められている団子を頬張るのもおすすめ。

●マップコード:29 434 338*50
●住所:熊本市中央区水前寺6-18-1(熊本県観光振興課)
●TEL:096-333-2335(同上)
●URL:https://kumamoto.guide/
●熊本市までのアクセス:
飛行機/阿蘇くまもと空港利用、リムジンバスにて「JR熊本駅」まで約1時間
電車/九州新幹線「熊本駅」下車
車/九州縦貫自動車道「熊本IC」から「九州縦貫自動車道」経由で国道57号線へ約30分
奇跡
Staff&Cast

監督:是枝裕和
出演:前田航基 前田旺志郎 大塚寧々 オダギリジョー ほか

Introduction

映画『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞したことでも知られる是枝裕和の第8回監督作品。2010年3月の九州新幹線全線開通に沸く九州を舞台に、バラバラになった家族を取り戻そうと奔走する幼い兄弟の姿を描く。主演は、兄弟お笑いコンビ「まえだまえだ」の前田航基と前田旺志郎。共演には、夏川結衣、阿部寛、原田芳雄、樹木希林ら是枝作品常連の実力派俳優陣が顔をそろえる。

Story

九州新幹線全線開業の朝、博多から南下する「つばめ」と、鹿児島から北上する「さくら」、二つの新幹線の一番列車がすれ違う瞬間に奇跡が起きて、願いがかなう。そんな噂を耳にした小学6年生の航一(前田航基)は、離れて暮らす4年生の弟の龍之介(前田旺志郎)と共に“奇跡”を起こし、家族4人の絆を取り戻したいと願う。二人の両親は離婚し、兄は母(大塚寧々)と祖父母と鹿児島で、弟は父(オダギリジョー)と福岡で暮らしているのだ。兄弟は、友達や両親、周りの大人たちを巻き込んだ壮大で無謀な計画を立て始める。そしてその計画は、人々に思いも寄らない奇跡を起こしていく。

『奇跡』
・Blu-ray発売中
・発売・販売元:バンダイナムコアーツ
・価格:Blu-ray ¥4,800 + 税
(C)2011「奇跡」製作委員会


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