『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子監督が描く新しい「つながり」の物語。松山ケンイチ演じる孤独な青年・山田(松山ケンイチ)は川っぺりに建つ“ハイツムコリッタ”の住人たちとの関わりを通して、「ささやかなシアワセ」を見つけていく─。撮影はおもに富山県で行われた。本作のロケ地は富山県観光公式サイト「とやま観光ナビ」内で見ることができるので、今回は映画でも印象的な富山の「食」に注目してご紹介しよう。 |
北アルプスと富山湾に囲まれた富山県は、山あり、海あり、川ありと自然が豊かな場所。そんな恵まれた場所で育まれる「食」も大きな魅力だ。『かもめ食堂』のシナモンロールや『めがね』のかき氷など食事のシーンが印象的な荻上作品だが、本作でも炊き立てのご飯やとれたて野菜の漬物など、シンプルながらも味わい深い食べ物が数多く登場する。本作の影の主役ともいえる山田のご飯は、富山県のブランド米「富富富(ふふふ)」が使われた。富山の水、富山の大地、富山の人が育てたというご飯は、画面越しでもおいしさが伝わってくる。 |
炊き立てご飯に欠かせないのが、飯の友。山田の定番の飯の友は、勤め先でもらうイカの塩辛だ。山田も食べた黒い塩辛「いか黒づくり」は、新鮮なスルメイカを塩とわたであえ、いか墨でコクを出した富山の名産のひとつ。また、水深が1,200mあり天然のいけすと言わる富山湾では、シロエビやぶり、紅ズワイガニなど季節ごとに絶品の海鮮グルメが楽しめる。新鮮な富山の魚介を握った「富山湾鮨」は、富山を訪れたらぜひ味わおう。 |
富山の名物料理はこの他にもまだまだある。びっくりするほど色も味も濃いしょうゆラーメン「富山ブラック」や、鮮やかなピンク色が美しい駅弁「ます寿し」などは全国的にもおなじみだろう。また、お酒好きなら米どころならではの日本酒はもちろん、北陸最古のウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」のウイスキーや、クラフトビールもぜひお試しあれ。 |
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監督:荻上直子 『かもめ食堂』、『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子監督がオリジナル脚本で贈る本作品は、人と人のつながりが希薄な社会で、人はどうやって幸せを感じることができるのかという、根本に立ち返って実感することができる新しい「つながり」の物語。脚本にほれ込んだ松山ケンイチを主演に、共演には、ムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆が集結。さらに、江口のりこ、柄本佑、田中美佐子、緒形直人、黒田大輔、薬師丸ひろ子(声の出演)、笹野高史ら実力派俳優が脇を固める。音楽を『凪のお暇』などのパスカルズが手掛けた。 北陸の名もなき町にある工場で働き始め、社長から紹介されたボロアパート「ハイツムコリッタ」で誰とも関わらず生きようと暮らし始めた孤独な山田(松山ケンイチ)。ある日、隣の部屋の住人・島田(ムロツヨシ)が風呂を貸してほしいと訪ねてきた。以来、毎日のように山田の家にやってくるようになり、山田の静かな日々は一変する。ひっそりと生きたいと思っていた山田だったが、なぜだか他の住人たちとも関わりを持ってしまっていた。島田とも少しずつ友情のような関係が芽生え始め、山田の心に光が灯り始めた頃、山田が北陸の町にやってきた「秘密」が、島田に知られてしまい―。 |
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『川っぺりムコリッタ』
・発売日:発売中・発売元:カルチュア・パブリッシャーズ ・販売元:KADOKAWA ・価格:Blu-ray ¥5,170(税込) (C)2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会 |