25年にわたり上演されてきた、売れないムード歌謡コーラスグループの悲哀を描いた舞台「星屑の町」シリーズを映画化。大平サブロー、ラサール石井、小宮孝泰、でんでんらオリジナルのキャストとともに、主演ののんが高らかに歌い上げる昭和歌謡にもご注目。物語の舞台となった岩手県の久慈市は、のん主演のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でもおなじみの場所。海はもちろん、山や里の自然にも恵まれた久慈を巡ってみよう。 |
リーダーである修(小宮孝泰)の故郷に公演にやってきた「山田修とハローナイツ」ご一行。映画の冒頭、移動の車とともに映し出される緑爽やかな白樺林の風景にワクワク感も高まることだろう。久慈市と葛巻町にまたがる平庭高原は、30万本以上の白樺が群生し、“日本一美しい白樺林”といわれている。初夏には、ツツジを始め、春のカタクリ、秋の紅葉が白樺を彩り、冬はスキーと四季を通して美しい景色が楽しめる。また、ここでは東北で唯一という闘牛大会も開催(5月、6月、9月、10月)。1トンを超える牛が角突きする様は迫力満点だ。 |
久慈に面する三陸海岸は、さまざまな魚介が水揚げされる豊かな漁場で、ノルウェー沖、カナダ・ニューファンドランド島沖とならぶ世界三大漁場のひとつとして知られている。小袖海岸では素潜りで漁をする“北限の海女”は全国的にも有名だが、この地を訪れたらぜひ海岸線の大小さまざまな奇岩にもご注目。ぽっかりと空いた洞穴が特徴的な「つりがね洞」では、夏至の約3週間だけ水平線から上る朝日が洞の穴を通る、神秘的な光景をみることができる。 |
久慈の郷土料理といえば「まめぶ汁」。煮干しと昆布のだし汁に、ゴボウやにんじん、油揚げなどを加え、しょうゆで味を調えた後に、クルミと黒砂糖を包んだ「まめぶ」とよばれる小麦の団子を入れて煮込んだ料理だ。お味のほうは、「甘いのかしょっぱいのか」というちょっと不思議なもの。滋味深い味わいは寒さで凍えた体にやさしく染み渡るだろう。本作のキャスト・スタッフも撮影の合間に、おいしくいただいたそう。 |
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監督:杉山泰一 1994年から25年にわたって愛され続けた舞台「星屑の町」シリーズ(全7作)が、ヒロインにのんを迎えて待望の映画化。主演は、大平サブロー、ラサール石井、小宮孝泰ら舞台と同じ個性溢れるキャスト陣が顔をそろえ、絶妙な掛け合いで笑いと涙を誘う。ヒロイン・のんは、田舎娘が大輪の花を咲かせるまでの変化を見事に演じ、透明感溢れる歌声も披露。誰もが耳にしたことのある昭和歌謡の名曲が次々登場し、令和の世に響き渡る、思わず笑顔で歌いたくなるホロリと温かい作品。監督は「の・ようなもの のようなもの」の杉山泰一。 鳴かず飛ばずの売れないコーラスグループ「山田修とハローナイツ」。これといったヒット曲もなく、ベテラン女性歌手・キティ岩城(戸田恵子)と地方を回りながら細々と活動を続けている。そんなある日、東北の田舎町でメンバーが出会ったのは、東京から出戻り、再び歌手になる日を夢見る田舎娘・愛(のん)。突然、ハローナイツに入りたいと直訴して、大騒動に発展、すったもんだの末に、愛はハローナイツに加入することとなり、状況が一変!たちまち人気者となりスポットライトを浴びることになる。思いがけず夢をかなえたかに見えたメンバーだったが―。 |
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『星屑の町』
・発売日:DVD 発売中・発売元:東映ビデオ ・販売元:東映 ・価格:DVD 5,170円(税込) (C)2020「星屑の町」フィルムパートナーズ |