郵便局の窓口で働くハジメは、一目ぼれした桜子(福室莉音)と花火大会デートの約束を取りつけたものの、目覚めるとなぜか翌日になっていて−!? 2020年公開の台湾映画『1秒先の彼女』を監督・山下敦弘×脚本・宮藤官九郎でリメイクした本作は、何をするにも1秒早いハジメ(岡田将生)と何でも1秒遅いレイカ(清原果耶)の「消えた1日」をめぐる、一風変わったラブストーリーだ。 本作の舞台となったのは京都。ともに京都生まれ・京都育ちの主人公たちが、地元ならではの京都のこだわりを見せるのもご注目。今回は、そんな彼らの地元をエリアにわけてご紹介しよう。 |
まず物語の舞台となった京都府の全体像を確認してみよう。京都府は丹後地域、中丹地域、南丹地域、京都市、山城地域の5つの地域に分けられている。その中心である京都市は全部で11区あるが、ハジメいわく京都とは「北は今出川、南は五条、東は東大路、西は千本。この内側が洛中。京都言うんはこの洛中だけですわ」なのだとか。そんな洛中には京都御所、東寺、二条城、錦市場などがあり、京都らしい歴史ある風景が楽しめる。また、鴨川ではミュージシャンである桜子の路上ライブシーンの撮影が行われた。 |
「京都言うんは洛中だけですわ」と豪語するも同僚から「アンタ実家宇治やんな」と突っ込まれていたハジメ。そんな彼の出身地である宇治は、京都市内から車で約50分、山城地域にあり、風光明媚(めいび)な景色で平安時代には貴族の別荘地として愛されていた。『源氏物語』宇治十帖の舞台となったほか、「平等院」「宇治上神社」という2つの世界遺産もある歴史深い町だ。また、高級茶として知られる「宇治茶」の産地で、駅前にある茶つぼの形をした郵便ポストは、観光客に人気の撮影スポット。 |
さて、テンポが違うハジメとレイカを結び付ける、物語の重要な場所となるのが京都府北部にある天橋立。陸奥の「松島」・安芸の「宮島」と並ぶ日本三景の一つで、昇り龍のような神秘的な造形は、数々の伝説や神話の舞台となっている。全長約3.6km、幅は約20〜170mの砂州に約6,700本もの松が生い茂る天橋立は、徒歩だと片道約50分、自転車だと約20分ほどで渡り切れる。ちなみに、京都市内から天橋立の距離は約100キロ。劇中では平安神宮から片道3時間の不思議な旅が描かれる。 |
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『1秒先の彼』 ・発売日:Blu-ray発売中・販売・発売元:TCエンタテインメント ・価格:Blu-ray:6,380円(税込) (C)2023『1秒先の彼』製作委員会 |
監督:山下敦弘 『リンダリンダリンダ』『天然コケッコー』『苦役列車』などの作品が国内外で高く評価される山下敦弘監督と、唯一無二のユーモアセンスとキャラクター造形で、数々のヒット作を世に送り出してきた脚本家・宮藤官九郎の初タッグ作品。原作は台湾アカデミー賞最多受賞作『1秒先の彼女』。男女のキャラクター設定を反転&舞台を京都に移し、岡田将生&清原果耶をW主演に迎えた本作。その他、荒川良々、羽野晶紀、加藤雅也、福室莉音、片山友希、しみけん、笑福亭笑瓶など超多彩すぎるキャスト陣が集結。 郵便局の窓口で働くハジメ(岡田将生)は、何をするにもとにかくワンテンポ早い。いつも相手から告白されるのに、「イケメンなのになんか残念」と言われては必ず振られてしまう。ある日、街中で路上ミュージシャン・桜子(福室莉音)の真っすぐな歌声に心奪われ、たちまち恋に落ちるハジメ。必死のアプローチで花火大会デートの約束を取り付けるも、目覚めるとなぜか翌日になっていた。大切な“花火大会デート”が消えてしまった…!? どうやら消えた“1日”の鍵を握るのは、毎日郵便局にやってくるワンテンポ遅いレイカ(清原果耶)のよう…。失くした1日を探して見つけたものとは? そして二人に訪れた“誰も見たことのない奇跡”とは? |