映画で観た、あの場所に行ってみよう!ストラーダスクリーン名場面ロケ地ガイド
【今月の映画】ドライブ・マイ・カー
やまなみ・しまなみ、初夏を満喫する旅
演出家兼俳優の家福(西島秀俊)は、専属ドライバーのみさき(三浦透子)と車中で会話をするうちに、亡くなった妻(霧島れいか)の隠された秘密を知ってしまう−。2021年封切りの映画『ドライブ・マイ・カー』は村上春樹の短編小説が原作で、アメリカの第94回アカデミー賞ほか海外でも高い評価を得た。そのロケ地の大半には広島県が選ばれ、「広島フィルム・コミッション」の専用ページでロケ地MAPを公開している。そこで今回は映画にちなみ、知らなかった広島を巡ってみよう。
広島の初夏といえば、草原を白一面に埋める除虫菊が外せない。かつては殺虫剤の原料として広島県の特産品になっていた。なお、青空とのコントラストが鮮やかなその姿は、今でも因島の各所で見ることができる。とくに馬神除中菊畑(うまがみじょちゅうぎくばたけ)が有名で、ゴールデンウィークの訪れを知らせる風物詩といえるだろう。島内のドライブ中に「白のじゅうたん」を見かけたら要チェックだ。
アーチ式ダムとして富山県の黒部ダムに次ぐ日本2番目の高さを誇るのが、広島県の北西部、安芸太田町に位置する温井ダムである。4〜6月の特定日には、梅雨時に備えて水位を下げる「放水」が行われる。初夏の新緑を潤すかのようなその姿は圧巻の一言。遠くから全体を眺めるもよし、堤体遊歩道が整備されているのでじかに迫力を満喫するもよし。なお、見学する際には温井ダム管理所に一報を入れておこう。
広島県の大崎下島にある「御手洗(みたらい)町並み保存地区」は、重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けた“レトロな景観”として知られている。江戸時代から「潮待ちの港町」として栄えながらも、戦火を奇跡的にまぬがれたのだろう。白のしっくい壁と焦がした黒板のツートンカラーが、町全体に広がっている。このような統一された町並みこそが、日本本来の姿なのかもしれない。現代的な建造物が並ぶ広島市内とは好対照だ。
広島県の名称には「島」という字が入る。映画になぞらえたドライブをするなら、こうした「島」にも立ち寄ってみてはいかがだろう。
ロケ地・「広島県」の魅力
広島県のご当地麺のひとつに尾道ラーメンがある。しかし、汁なし担担麺や広島つけ麺など、地元民が好む定番麺も魅力的。お好み焼きにも麺が使われる土地柄で、まだ見ぬ麺探しをしてみては。

●マップコード:22 219 202*58
●観光情報についてのお問い合わせ
●住所:広島県広島市中区基町5番44号広島商工会議所ビル8階(広島県観光連盟)
●TEL:082-221-6516(同上)
●URL:https://dive-hiroshima.com/
●広島市までのアクセス:
飛行機/広島空港利用、「JR広島駅」まで広島電鉄バスで約50分
電車/新幹線「広島駅」下車
車/山陽自動車道「広島IC」から国道54号線を南下し県道37号線経由で約20分

ドライブ・マイ・カー

『ドライブ・マイ・カー インターナショナル版』

・発売日:Blu-ray&DVD発売中
・発売元:カルチュア・パブリッシャーズ
・販売元:TCエンタテインメント
・価格:Blu-ray ¥4,700(税抜) DVD ¥3,800(税抜)
(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
この運命から、目を逸らさない―。
Staff&Cast

監督:濱口竜介
出演:西島秀俊
三浦透子 霧島れいか
パク・ユリム ジン・デヨン ソニア・ユアン
アン・フィテ ペリー・ディゾン 安部聡子
岡田将生

Introduction

村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」(文春文庫刊)に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」を、『寝ても覚めても』『偶然と想像』などで知られる濱口竜介監督・脚本により映画化。最愛の妻を失い喪失感に苦しむ男が、ある過去を抱える女性との出会いをきっかけに再生へと向かう姿を描く。主人公・家福を『劇場版 きのう何食べた?』の西島秀俊、ヒロインのみさきを『おらおらでひとりいぐも』の三浦透子がそれぞれ演じる。また、共演には岡田将生、霧島れいかといった実力派俳優陣が名を連ねる。2022年・第94回アカデミー賞では国際長編映画賞を受賞した。

Story

舞台俳優であり演出家の家福(西島秀俊)は、愛する妻の音(霧島れいか)と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、広島での演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさき(三浦透子)と出会う。さらに、かつて音から紹介された俳優・高槻(岡田将生)とオーディションの場で再会する。喪失感と“打ち明けられることのなかった秘密”に苦しめられてきた家福。みさきと過ごし、お互いの過去を明かす中で、家福はそれまで目を背けてきたあることに気付かされていく。