バラちらし
4000円
この日のネタはマグロ赤身、白身、煮イカ、小肌、穴子、エビなど。赤酢と白酢、塩で調えたシャリも旨い
写真手前左から玉子、帆立、小肌、穴子。中央左からカジキ、ヒラメ、マグロ赤身、スミイカ。巻き物はカッパ巻き。口直しのたまり漬けも美味。ネタの内容は仕入れや季節により変わる。夜の握りは同じ値段で、6貫と巻物6切れに
人形町の街並みに溶け込む風情ある木造の一軒家。曇りガラスの引き戸を開けると、どこか懐かしい雰囲気の和の空間、そして柔らかな笑顔の職人たちが迎えてくれる。カウンターに座り、おきまりの握りを頼めば、流れるようなリズムで1貫ずつ供される。カジキの腹は芳醇な旨みを湛え、絶妙な〆加減の小肌はまろやかな味の余韻がしみじみ旨い。幾重もの旨みが口の中で膨らむ煮穴子、素朴な甘さの鞍掛け玉子焼きまで、江戸前の仕事とはまさにこのことと思わせるネタが満載なのだ。数多くの寿司ダネを散らし、煮ツメや煮切り、わさびで味を調えた“酒が進む”ばらちらしも、また秀逸。昼から少し贅沢に江戸前寿司の流儀を学ぶ。そんな時にぴったりの一軒なのである。
この日のネタはマグロ赤身、白身、煮イカ、小肌、穴子、エビなど。赤酢と白酢、塩で調えたシャリも旨い