さつま芋
時価(写真は900円)
紙で包んで提供する鳴門金時は1本そのまま天ぷらに
天ぷらはゴマ油と綿実油をブレンドした油で香り高く揚げる。鶏味噌を添えたコンニャクなど趣向を凝らした天ダネも楽しい。粉と合わせる卵水の作り方など熟練の技が生かされている。青田さんは英エリザベス女王が来日した際に迎賓館で天ぷらを揚げたこともあるとか。かき揚げとご飯は天バラにするほか、天丼、天茶も選べる
コースの幕開けに差し出される活エビの、ピンッと開いた尾扇まで何と美麗なこと。飾り包丁でシャレた装いのナスはみずみずしさを内に秘め、捌きたての穴子は醤油、塩、天つゆの味の変化で楽しませる。〆は選べるかき揚げの丼でクライマックス。ひとつずつ小さな驚きの連続、最後は満足の感動へ。美味しい“役者”が揃う起承転結コースの演出者はその道50年以上の青田さんだ。穴子やキスなど魚はできるだけ江戸前で、鮮度を大事にするという。昼夜と変える油も当然新鮮で質がいいから、サクッと軽快な衣となり小気味いい。女将の田中さんも「『天作』の作はサクッの音の意味もあるんです」とニッコリ。追加の“アンコール”にはサツマイモの1本揚げはいかが?
紙で包んで提供する鳴門金時は1本そのまま天ぷらに