店主の蕎麦人生の原点
黄金のかき揚げを添えた
芸術品の如き天ぷら蕎麦
9年ほど前だったか。初めて訪ねたのは店主が神楽坂に店を構えた頃。名店「竹やぶ」で培った腕は確かで、瞬く間に人気店となった。そして今、昨年移転した新天地で再び歩みを進めている。謙虚な姿勢は変わらず。「蕎麦はシンプルゆえに難しい。1日1ミリの成長の繰り返しが仕事だと思っています」。いい玄蕎麦を仕入れることが旨さの要という。主に扱うのは長野・黒姫産と新潟・塩沢産。挽き立ての状態を見極めながら基本十割で打つ。手繰れば香りと甘みが鮮やかに花開き、もちっとした食感も心地いい至極の味わいだ。とりわけ天ぷら蕎麦は店主が修業先で感動し、職人を志す決意を固めた原点の味。太白ゴマ油で揚げた才巻エビのかき揚げが別皿で供され、熱々をツユに入れるとジュッと音を奏でる芸術的な逸品だ。芳しき油、エビの旨み、衣の食感、すべてが蕎麦の味と共鳴しあう。喜悦の境地を約束するこの一杯を、ぜひあなたにも味わってほしい。
- MAPコード:2 897 202*83
- 東京都世田谷区粕谷4-23-19
- TEL:03-6879-8998
- 営業時間:営11時半〜14時半LO、18時〜21時半LO、日・祝11時半〜20時半LO※いずれも蕎麦が無くなり次第終了
- 休日:水
- 個室あり、全24席/全席禁煙/予約可/カード可/個室はサ1名1000円、お通し代なし
- 交通:京王線千歳烏山駅南口から徒歩6分