品書きにあるのは、カルビ、ロース、タンにその他少々と、希少部位が当たり前の今時の店としてはかなりシンプル。でもこれには理由がある。あえて部位を指定せず、その日とびきり質の良い状態のブロックだけを仕入れているのだ。なので真の実力を発揮するのが、日替わりの部位が乗る盛り合わせや、本日のおすすめが書かれた黒板メニュー。上写真の「肉の匠」は、極厚のタンに赤身と霜降り部位をバランスよく組み合わせてくれる。絶対の自信を持つ肉の旨さを引き立てるため味付けは最少限。さらに白醤油をカツオダシで割った独自のつけダレで、最後まであっさりいただける。店で漬けるキムチ類や、手間暇かけて仕込んだサイドまで、すべての料理に大満足だ。